魂は存在するらしい

ふっと、思い出した。

母方の祖父は、肝臓ガンでもうこの世にはいない。

祖父は鳥取県の青谷(あおや)で、炭焼き職人で生計を立てていたらしい。良い炭を作るための研究をこつこつしていたそうだ。
また、ビリヤードなどを趣味にしていたようだ。

老後は長女といっしょに大阪で暮らしていた。

亡くなる一年前ぐらいからは、鳥取市の我が家で同居していた。
「かゆい」と言って、薬湯に入っていたが、思えば肝臓を悪くした事が原因だったようだ。

最期は、母と看護婦さんにみとられ、この世を去った。

その後、ある夜、いとこは仏壇の前で火の玉を見た。火の玉はスーっと仏壇に消えて行ったそうだ。

生前に「もしも魂が存在するなら、なにか証拠を見せるからな」と、いとこに言っていたらしい。

やっぱり、魂は存在するらしい。

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